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ばさり、と羽ばたかせる翼までをもが月明かりを放つ闇夜と変わらぬ漆黒に染め上げられたボーマンダは、金色の瞳でその命の最期を看取った。
長年仕えてきた主は言葉を発することなく、彼以外の誰に看取られることも無い最期だった。
その夜の内に主と共に過ごした草原に建つ一軒の小屋から然程遠くない場所に穴を掘った。
通常のボーマンダより大きな自身の巨躯もすっぽりと入り込んでしまうほどの穴を掘ることは、彼にとってそう難しいことではなかった。
やがて、彼は泥だらけの脚を引き摺り小屋へと戻る。
すっかりと冷たくなった主を咥え、うっかりでも顎の力を込めて主の骨を折らないように慎重に彼の身体を運んだ。
咥える口に、主の生気は届かない。
すっかり冷たくなった身体を穴の底に横たえると、土を掛けて彼の姿を見送った。
そして、最期の仕上げに主が戦場で用いていた槍を咥え、彼の眠る大地へと突き立てた。
……そうだ、旅に出よう。
主もそれを望んでいるに違いない。
私はこの場所で死ぬまで一緒に留まるということを、主は賛同してくれた事は一度も無い。
主従関係にあっても、主は主で私は私なのだと彼は言った。
つまり、お互いのどちらかが消える時に主従関係は終わり、生き残った方が新しい道を歩いていくという事。
主は私に永遠に共に居る事よりも、生きる事を選択させたのだ。
だとすれば私は独りで今後の事を考えなければならない。
まだ答えは出ていない。
しかし居なくなった後に彼の墓の傍でおろおろと右往左往している私を見れば、彼が私の事を不安に思うに違いない。
すぐに出発をするべきだという気持ちもあった。
だが長く付き合ってきた主を失ったばかりの私はこの場所を動きたくないというのが正直な気持ちだった。
……一晩だけ。もう一晩だけ私に時間を下さい。
明朝、私は主の望み通りにこの地を去り独りで生きていく事を約束します。
だから今夜は一緒に眠らせてください。我侭な私の、最後の我侭ですから。
黒きボーマンダはその場に腰を落とし、土に寄り添うようにその身を寝かせると金色の瞳をゆっくりと閉じた。
彼の身体を太陽の光が照らし出す、その瞬間まで。
Comment
いろいろ生真面目な事を書くと疲れると思うんで、箇条書きでいいですか?いいですよね。
・野球とポケモンが好きです。
・野球はキャッチャーやってました。ミットを持つと人間が変わるとよく言われます(笑
・ポケモンはラプラス、バクフーン、ラティオス辺りが好み。
・すごくカッコイイかすごくカワイイが好き(笑
・カフェパのプロフナンバーは4。
・芸能人の三浦春馬と全く同じ日に生まれる。雲泥の年収差があってちょっと泣ける←
・音楽も好きです。
・好きなバンドはBIGMAMAとBUMP OF CHICKEN。
・他にも色々ありますが、一番好きなのはこの2つ。
こんなやつです。仲良くしてやってください。