忍者ブログ
Cloudy――朝焼けの空
こんにちは。此処はKの運営するブログです。ポケモン系なりきりチャット「カフェパーティ」を知らない方、なりちゃ成分に抵抗がある方はブラウザバックを推奨します。

[170] [169] [168] [167] [166] [165] [164] [163] [162] [161] [160

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

SS.ストッパー

琉川もといスラッガーネタ。
最近マリンにばかり行ってるせいか、コイツのネタはよく浮かびます。
島に出す気はあんまりしないんですが……












コトブキ・レイダースとナギサ・ムクホークスの第2戦、両チーム共に譲らず1対0の投手戦はいよいよ9回の表を迎えていた。
ナギサ・ムクホークスの最後になるかもしれない攻撃をレフトスタンドのファンは声援で後押しする。
バッターは9番今枝、そして1番岸岡、2番早河と続く。大きなサングラスがチャームポイントのフローゼル、今枝がバッターボックスに向かう。
相手のピッチャー、星野はその巧みなピッチングで打者を打たせて取る快投を見せた。そして、最終回のマウンドに立つ。
130キロ程度のストレート、そして大きな90キロのカーブ。それが繊細にストライクゾーンのコーナーに決まる。一見打てそうで打てないのがこの星野だった。
今枝も3打席連続で凡退を繰り返すわけには行かないと意気込んでいるようだ。
しかし、その時ベンチの西村が口を開く。

「長良川、琉川だ」
「えっ?監督、琉川ですか?」
「琉川だ。……根拠があるわけではないが、岸岡が出たら代打だ」
「岸岡が出たら……ですか?」
「駄目だったら南だ。……連絡してくれ」

長良川も了解の返事をしてベンチ奥へと消えていく。
そして、選手控室のモニターに彼らが居ないことを確認すると、トレーニングルームに向かった。そして、その一角。大きな鏡の前で二人は黙々と素振りをしていた。

「琉川、南!お呼びだ!」

長良川がそう声を掛けると二人は振り返った。

「いよいよ来なぁ……琉川」
「えぇ、南さん。申し訳ないっすけどこのチャンスは俺が貰いますよ」
「馬鹿言うなや。俺が貰う」

ニヤリと不敵な笑みを浮かべたキノガッサの南はベンチへと駆け出した。
琉川もそれに続く。
二人がベンチからグラウンドを見た時、丁度今枝が打った瞬間だった。
カウントは2ー2。狙い球はカーブに絞り、綺麗に右方向へと流したのだが、セカンドがジャンプでナイスキャッチをしたのだ。

「ワンナウトか……琉川、南。岸岡が打ったら琉川、凡退なら南が行く」

西村が二人へと呟いた。
そして、打席へ向かう岸岡へと視線をやった。

琉川……

岸岡も打席に入った時、この3人と視線が合った。
軽く微笑んでから投手の星野を見て、ゆったりと構える。そして、その初球だった。
シャープなスイングは真っ直ぐを綺麗に捕らえ、星野の股下を抜けてセンター前へと転がって行った。
ナイスヒットだ。

「琉川、行くぞ!」
「はい!」

西村は立ち上がり、主審へと代打を告げに行く。
琉川はバットを引き抜いて、ネクストバッターサークルでスプレーの滑り止めをグリップに吹き掛ける。
そんな琉川に近づく南。

「えぇか、千載一遇のチャンスや。代打陣を差し置いて出るんやさかい、決めたれ!」
「分かってますって」

ククッ、と琉川が悪戯っぽい笑みを浮かべて立ち上がった。

「ムクホークス、選手の交代をお知らせ致します!バッター、早河に代わりまして琉川!バッター、琉川!」

ウグイス嬢にコールされると、球場全体が怒鳴りのような歓声が包み込んだ。
琉川はその中を打席へ向かって歩く。

「南、琉川の後行くぞ」

西村は南へと小さく微笑んだ。



琉川は初球を引っ張り、レフトのフェンスにダイレクトでぶち当てた。打球は速かったが、それ以上にファーストランナーの岸岡の足が速く、セカンドベースを回って一気に三塁まで戻ってきた。
そして、その間隙を縫って琉川もセカンドへと到達していた。
二連打、そして逆転のチャンスにムクホークスのファンがレフトスタンドで大きくジャンプしていた。

「ムクホークス選手の交代をお知らせ致します。3番、井口に代わりまして、南!バッターは、南!」

思わぬ代打攻勢にタイムをかけてマウンドへと内野陣が集合した。
何を話しているかはわからないが、南は自分でも驚くほどに集中していた。
3塁の岸岡、2塁の琉川とそれぞれアイコンタクトで言葉を交わす。
俺がお前達を還すぞ、と。
タイムが終わる。
審判のコール。
初球はカーブを外して来る。
そして、2球目。ストレートを――振り切った。
打球は右中間を破り、自身も3塁まで到達する適時打となった。
岸岡、琉川は勿論生還し2点を得て逆転した。

そしてその裏の攻撃――

「琉川はピッチャーとなります。ピッチャーは、琉川!」

またも、歓声。
琉川は代打で登場し、そのままストッパーとしてマウンドへと上がった。
そして、最後の打者を3人で片付けると岸岡、南と共にヒーローインタビューを受けることとなったのだ。

拍手[0回]

PR

Comment

お名前

タイトル

メールアドレス

URL

パスワード

コメントVodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

文字色


<やっぱ45分に乗るとギリギリだわ笑  Home  僕らは>

カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新コメント
[05/09 江梨子]
[05/09 洋子]
[05/09 曜子]
[05/08 美香]
[05/08 亜弥]
プロフィール
HN:
年齢:
33
性別:
男性
誕生日:
1990/04/05
職業:
大学生
趣味:
野球・ポケモン
自己紹介:
Kです。
いろいろ生真面目な事を書くと疲れると思うんで、箇条書きでいいですか?いいですよね。

・野球とポケモンが好きです。
・野球はキャッチャーやってました。ミットを持つと人間が変わるとよく言われます(笑
・ポケモンはラプラス、バクフーン、ラティオス辺りが好み。
・すごくカッコイイかすごくカワイイが好き(笑
・カフェパのプロフナンバーは4。
・芸能人の三浦春馬と全く同じ日に生まれる。雲泥の年収差があってちょっと泣ける←
・音楽も好きです。
・好きなバンドはBIGMAMAとBUMP OF CHICKEN。
・他にも色々ありますが、一番好きなのはこの2つ。


こんなやつです。仲良くしてやってください。
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析

忍者ブログ [PR]

TemplateDesign by 比呂有希|ススメ::342blog